インクジェットプリント 耐久性比較





染料インク使用のインクジェットプリンタのプリント経年劣化比較をしてみました。
比較は、CANON製プリンタとHP製プリンタで、それぞれ純正フォト用紙、他社フォト用紙、普通紙にプリントし、屋外の自然光が間接的に当たる部屋の壁に貼り付けて、経年変化を調べました。
CANON PIXUS PRO9000


プロ・ハイアマチュア用のA3プリンタ
4,800×2,400dpi、8色インク

2006年冬に発売
Hp PSC2150

複合機(プリンタ+スキャナ+コピー)
4,800×1,200dpi、6色インク
2002年冬に発売



CANON PIXUS PRO9000 Hp PSC2150

専用紙
印刷直後
2月経過
6月経過
1年経過



他社ペーパー (FUJIFILM 画彩PRO)
印刷直後
2月経過
6月経過
1年経過



普通紙
印刷直後
2月経過
6月経過
1年経過

【比較結果】
・ 純正フォトペーパー: 両機種とも大きな劣化は感じられなかった。
・ 他社フォトペーパー: CANON PRO9000は、イエローが少し薄くなった程度であったが、HP PSC2150は印刷直後から脱色が始まり、3か月ですでに実用に使えないレベルまで劣化した。
・ 普通紙: 両機種とも大きな劣化は感じられなかった。

【総評】

・ CANON PRO9000 は、全ての用紙で劣化がほとんど感じられなかったが、HP PSC2150は、フォトペーパーでは純正以外は使えないと感じた。
 両機種とも染料インクのため、もっと経年劣化が激しいと推測していたが、案外退色しないことがわかり、アルバムに閉じて暗所に保管しなくても、適正なフォトフレームに入れ、表面を透明シートで覆い、直接空気に触れないようにすれば、長期間の展示にも充分耐えうると思った。


 なお、 このページには比較掲載していないが、CANON PRO9000でHPの純正フォトペーパー(プレミアムプラス)を使用した場合が最も経年変化がなく、HP純正ペーパーの作りの良さに感動した。ただし、CANONのインクはところどころ定着ムラが発生し、実用では使えない。CANONもHP純正ペーパーと同等なインク定着技術を使った純正ペーパーを発売して欲しいと思う。

 参考まで、下記にCANON PRO9000でHP純正ペーパーで印刷し、1年経過後の状態のサンプルを添付しました。
     ↓