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愚直な生き方〜スナフキンを想う〜 送信日時  2011/06/16 0:32
広辞苑などによると、「愚直」の意味は、「正直なばかりで臨機応変の行動をとれないこと。また、そのさま。ばか正直。」
これは、良い意味なのか、それとも悪い意味なのか。
最近、そんなことを真面目に考えている。

お父さんが憧れる生き方を実践している人が二人。でも、実在の人物ではない。
その一人は、この前も話した「アルプスの少女ハイジ」のアルムおんじ
(低燃費少女に出てくるおじいさんとちゃうで。それに、あんなにペロペロキャンディは好きじゃないし。)
そしてもう一人は、「北の国」からの黒板五郎。
「北の国から」については、そのうち熱い想いを綴ることにして
どちらも、口下手で社会生活が苦手。そのため俗世間から離れ、普通の人が住み着かない場所で自給自足に近い生活をしている。
とても不器用で融通が利かず、まさしく「愚直」を絵に描いたような人物。

そして、気がつかなかったが、実はもう一人いた。
ムーミン谷のスナフキン
「スナフキン」のこと、少しは知っているかい?
ムーミンに出てくる人物で、家の中で暮らさず、いつも愛用のハーモニカを吹きながら野宿生活をしている、いわば風来坊。
なぜ、唐突にスナフキンの話をしたかというと、この前、インターネットであるブログを読んでいると、スナフキンのハーモニカの記事があった。
そこで紹介されているハーモニカの音色に、とてもとても癒された。ホント、心に風が吹き渡ったような感じがした。
(youtubeで「スナフキン〜ハーモニカ曲集〜」を検索すれば、その曲がヒットすると思う)

それから少しスナフキンのことを調べたんだけど(暇とちゃうでー)
スナフキンは、物語の中で数々の名言を残していたらしい。

--------- スナフキン 名言集 ---------
★あんまり誰かを崇拝するということは、自分の自由を失うことなんだ
★大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ
★自由が幸せだとは限らない
★いつもやさしく愛想よくなんてやってられないよ。理由はかんたん。時間がないんだ。
★おだやかな人生なんてあるわけがない。
★「そのうち」なんて当てにならないな。いまがその時さ
★人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ
★孤独になるには、旅に出るのがいちばんさ
★君たちも大人になればわかるさ。ある意味で、大人は子どもよりももっと子どもみたいになることがあるんだよ。
★僕のものではないよ、だけど僕が見ている間は 僕のものなのかもね
★その奥さん、親戚は多いし知り合いも沢山いたんだ。でもね、「知り合いが沢山居たって友達が一人も居ない」って事は有り得るんだよ
★長い旅行に必要なのは大きなカバンじゃなく、口ずさめる一つの歌さ
★人と違った考えを持つことは一向にかまわないさ。でも、その考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。その人にはその人なりの考えがあるからね
★何でも自分のものにして持って帰ろうとすると難しいものなんだよ。ぼくは見るだけにしてるんだ。そして立ち去るときにはそれを頭の中へしまっておくのさ。その方がかばんをウンウンいいながら運ぶより、ずっと快適だからね。

スナフキンも、まさしく「愚直」な生き方を実践している典型例だと思う。
「愚直」な生き方を批判的に捉えれば、社会に接点を持ちたくない逃避的な人間、自分が自由ならそれでいいとう利己的な人間、ということなのだろう。
しかし、彼は、自分が自由であるために、他の誰かを犠牲にしているわけでもない。
アルムおんじも黒板五郎もそう。誰にも迷惑は掛けていない。
ただ、ひたすら「愚直」に、自分の生活スタイルを守り続けている。
彼らは、誰からも束縛されない自由な生き方をしているが、人付き合いを完全に否定しているわけではなく、いつも誰かを思いやっている。

ここで、自分自身を振り返ってみると、
生まれてこのかた、誰よりも堅実な生き方をしてきた。
小学校から社会人に至るまで、一度も民間のお世話になったことがなく、常に公の機関に属してきた。
そして、現在は、コンピュータを駆使した情報処理の部門に席を置いている。
まさしく、どこの誰よりも「愚直」が似合わない生活をしている。
だから、反動的にこうしてテレビや書物の主人公に夢を馳せ、現実逃避をしているのかもしれない。
しかし、自分はどうしても、周りの人間とは異質な存在だと思えてならない。
誰と話していても、根本的な考え方が合わないし、他人の考えや行動が理解できなくて仕方がない。
こんなに接触する人間が多い中で、話が合うのは、たったひとり●●さんだけ
何かおかしい。

ともあれ、「愚直」で不器用な生き方は、お父さんの憧れであり、人生の目標
所詮、夢にしか過ぎないかもしれないけど、その夢を持ち続けることは、とても大切なことだと思う。
★君たちも大人になればわかるさ。ある意味で、大人は子どもよりももっと子どもみたいになることがあるんだよ。
なるほど・・・・・

ご清聴、ありがとうございました。<(_ _)>