我が家の食料は、よく賞味期限切れになります。
私は、好き嫌いに関係なく、日付の古いパンから食べるようにしていますが、どうも子どもたちは、好きなものしか食べません。
さらに彼らは、少しでも期限の切れたものには手を出そうとしません。
その他の食品も、冷蔵庫の中で眠り続け、賞味期限が切れることが多いのです。
でも、衛生管理をしっかりしていれば、賞味期限がちょっと切れたくらいで腐ることはありません。
一方、スーパーで買い物をするときはどうでしょう。
多くの主婦たちが、賞味期限が1日でも新しい物をわざわざ棚の奥から見つけ出し、引っ張り出してまで買い物カゴに入れています。
その結果、1日でも古くなった商品は、必ず売れ残り、そのうち賞味期限が切れて、やがて廃棄処分になるのです。
ところが、先にお話ししたように、我が家では、賞味期限過ぎるまで手を付けずに放置しているという現実があるのです。
誰しも、我が家では賞味期限が切れるまで放置することは許され、スーパーでは、賞味期限が充分残っているにもかかわらず、1日でも古いことが気になるのでしょうか。
私は、以前から、ずっとこのことに疑問を感じてきました。
だから、最近、私が買い物をする時は、日付の違う品物が並んでいる場合、極力古い方を買うようにしています。
古いといっても、店に置いてある物は、賞味期限まで何日も残っているものばかり。
家で適切に消費すれば、必ず賞味期限内でなくなってしまうものです。
みんながそうすることで、古い物から順番になくなっていき、その結果、これまで無意味に廃棄していた商品が激減するでしょう。
もし、ある品物が人数分の数しかなかったら、自分が良い方を取れば、他の人は悪い方を取るしかありません。
そう考えると、こういった行動は、「自分だけが良ければいい」という心理の表れではないかと思います。
残らずみんなに配分しなければならない物なら、「早いもの勝ち」ということも言えるのかもしれません。
しかし、現実は、どの商品も、なくなる前に必ず新しいものが補充されるので、こういった消費サイクルが常態化すれば、捨てなくてもよかった物を捨てなくてはならなくなってしまいます。
みんながそういうことに気付いたとき、はたして、一番新しい商品を棚の奥から探してまで買うことができるでしょうか。
公衆の前で、こういうことを真面目に言ったら、たぶん変人扱いされるでしょう。
でも、このことに痛みや疑問を感じない人こそ「変人」だと思うのです。